現実的な対応
高齢・身体障害対応のために家を建替えたり、転居するというケースは、まだまれです。
現実的には、現在住んでいるところに手を加えていくという対応をしているケースが大半を占めていて、今後もそういった対応をしていく傾向の方が大きいと思います。
実際に現在、新築住宅の宣伝などでは「高齢化のために」とか「バリアフリー」とかという事をよく耳にしますが、現在使っている住まいの高齢化対応やバリアフリーについて、本質的な対応のアピールをしているところは、無いに等しいのが現実です。
ゼロからスタートする新築は、計画性、デザインや機能などの善し悪しはともかくとして、通り一遍な基礎知識があれば、極端な話し、やろうと思えば誰でもできます。
性能や居住性、快適さや心地良さなどの向上のため、今有るものに手を加えていく事のほうが難しいし手間もかかります。
特にこのような定型の無い、しかも適切な処置を必要とするケースに対応していく為には、より一層のノウハウなどはもとより、より細心な気配りや創意工夫が必要です。
そして何よりも、思いやりをもって対応していくことが重要だと思います。
その方々への思いやりの心を持つためには、その方々とじかに接し、じかに話しをし、そしてその者がじかに対応していく事が最も適切な方法と考えます。